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ITエンジニアのための日本就労ビザ完全ガイド (2025年最新版)

技術・人文知識・国際業務ビザから高度専門職(HSP)ビザのポイント計算法まで、日本での就労ビザに関する全てをIT専門家向けに解説します。

August 10, 20259 min read
ITエンジニアのための日本就労ビザ完全ガイド (2025年最新版)

日本でソフトウェアエンジニアとしてのキャリアを夢見ていますか? その第一歩は、自分に合った就労ビザを取得することです。このガイドでは、IT専門家が知っておくべきビザの種類と資格要件、そして永住権取得への近道となる高度専門職(HSP)ビザまで、重要な情報を総まとめしました。

ITエンジニアのための主要な就労ビザの種類

1. 技術・人文知識・国際業務ビザ

大半のソフトウェアエンジニアが取得する最も標準的な就労ビザです。

項目詳細
通称「技術ビザ」、「エンジニアビザ」
在留期間1年、3年、または5年
基本要件関連分野の学士号または10年以上の実務経験
審査期間約1〜3ヶ月
スポンサー必須(雇用企業)

2. 高度専門職(HSP)ビザ

学歴、経歴、年収などをポイントに換算し、優秀な人材に特別な優遇措置を提供するポイント制ビザです。

項目詳細
ポイント要件70点以上
在留期間5年
永住権取得まで80点以上保有時は最短1年、70点以上保有時は最短3年
主な優遇措置配偶者のフルタイム就労許可、親の帯同、入国審査の優遇など

3. 起業ビザ(経営・管理ビザ)

日本で自ら会社を設立したい起業家のためのビザです。

項目詳細
資本金要件500万円以上
事務所物理的なオフィススペース必須
事業計画詳細な事業計画書の提出必須
初回在留期間1年

4. 特定技能ビザ

人手不足が深刻な特定産業分野のためのビザで、IT分野はまだ限定的です。

項目詳細
対象分野一部のIT分野を含む(順次拡大中)
日本語要件JLPT N4以上のレベル
最長在留期間通算5年

高度専門職(HSP)ビザ ポイント計算機

合計点が70点以上であれば高度専門職ビザを申請する資格が与えられます。下の表を見て予想スコアを計算してみましょう。

学歴

最終学歴ポイント
博士号30点
修士号(MBA含む)25点
学士号20点

経歴

実務経験ポイント
10年以上25点
7年以上20点
5年以上15点
3年以上10点

年収(円)

年齢1,000万以上900万以上800万以上700万以上600万以上500万以上400万以上
〜29歳40353025201510
30〜34歳40353025201510
35〜39歳403530252000
40歳〜4035300000

ボーナスポイント

項目ポイント
日本の大学の学位+10点
JLPT N1+15点
JLPT N2+10点
30歳未満(年収ポイントとは別)+5点
政府支援事業に従事+10点
IT関連の国家資格+5点
日本の学位 + N1またはN2+5点追加

ビザ申請手続き3ステップ

第1段階: 在留資格認定証明書(COE)発給

最も重要で時間がかかる段階で、通常は雇用企業が日本国内で申請します。

  • 所要期間: 約1〜3ヶ月
  • 必要書類: 雇用契約書、会社登記簿謄本、本人の学位・経歴証明書など

第2段階: ビザ発給

COEを受け取った後、本国の日本大使館・領事館でビザに転換します。

  • 所要期間: 約3〜10営業日
  • 申請場所: 居住国の日本大使館または総領事館
  • 必要書類: COE原本、パスポート、写真、ビザ申請書

第3段階: 日本入国と登録

日本到着後、空港で在留カードを受領し、以下の手続きを進めます。

  • 14日以内に居住地管轄の市・区役所に転入届を提出
  • 国民健康保険に加入
  • 銀行口座を開設

よくある質問 (FAQ)

Q. 海外からのリモートワークで日本に居住できますか?

A. 原則として不可能です。ほとんどの就労ビザは日本国内の雇用主(スポンサー)を必要とします。2024年3月にデジタルノマドビザが導入されましたが、滞在期間が6ヶ月に制限され、日本国内での就労活動は不可能です。

Q. 学位なしでもビザ取得は可能ですか?

A. はい、応募する職務に関連する10年以上の実務経験があれば、学位要件を代替できます。ただし、関連学位があれば手続きがはるかにスムーズです。

Q. 家族を帯同できますか?

A. はい、「家族滞在」ビザを通じて配偶者と子供を帯同できます。ただし、配偶者が仕事をするには別途資格外活動許可を受ける必要があります。

Q. 転職できますか?

A. はい、可能です。ビザは特定の会社ではなく「技術・人文知識・国際業務」のような職務カテゴリーに帰属します。転職後14日以内に出入国在留管理庁に届出が必要です。

永住権取得へのロードマップ

日本は優秀な人材に対して世界で最も早い永住権取得経路を提供しています。

ビザの種類永住権申請までの最短期間
高度専門職(80点以上)1年
高度専門職(70点以上)3年
一般就労ビザ10年

重要なポイント

  1. 体系的な準備が重要です: 入社日から最低3〜4ヶ月前にはビザ手続きを開始しましょう。
  2. 高度専門職(HSP)を目指しましょう: 可能であればポイントを計算してみて、より早い永住権取得と様々な優遇措置を享受しましょう。
  3. 必要書類を事前に準備しましょう: 学位証明書、経歴証明書、資格証などの原本書類を事前に揃えておくと良いでしょう。
  4. 企業との協力が重要です: COE申請は全面的に雇用主の役割なので、採用過程でビザ支援手続きを明確に確認しましょう。

注意: ビザ関連規定は随時変更される可能性があります。最も正確な情報は出入国在留管理庁公式ウェブサイトまたは専門家を通じて確認してください。

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